PythonでDICOMファイルを処理する方法
目次
- プログラミング講義の紹介
- Pythonを使用してDICOMファイルを扱う方法
- ライブラリのインポート
- DICOMファイルの読み込み
- DICOMヘッダの抽出
- DICOMファイルから画像の抽出
- CTスキャンの可視化
- 3Dボリュームの処理
- SimpleDICOMツールの使用
- ヘッドMRIスキャンの読み込み
- DICOMファイルの操作に役立つツール
📁 1. プログラミング講義の紹介
こんにちは皆さん、初めてのプログラミング講義へようこそ!この講義シリーズでは、「データフォーマットと前処理」というテーマでDICOMファイルの処理方法について学びます。Pythonを使用してDICOMファイルを操作する方法を学ぶことができます。これを実現するために、がんイメージングアーカイブまたはTCIAから提供されるCT画像のサブセットを使用します。このスキャンの特異点は、単一のスライスのみで構成されていることです。つまり、2次元の設定でDICOMファイルを探索することから始めます。簡単にするために、対応するコースディレクトリにはサンプルファイルが既に用意されています。ただし、完全なベータセットを入手したい場合は、提供されたノートブック内のリンクに従ってKegelからダウンロードすることができます。準備ができました!では、必要なライブラリをインポートしてみましょう。
📚 2. Pythonを使用してDICOMファイルを扱う方法
Pythonを使用してDICOMファイルを処理するためには、いくつかのライブラリをインポートする必要があります。まず、パス操作を簡単にするためにpathlib
というライブラリをインポートします。次に、最も重要なライブラリであるpydicom
をインポートします。pydicom
を使用すると、PythonでDICOMファイルを操作することができます。最後に、いくつかの画像を視覚化するためにmatplotlib
をインポートします。これで必要なライブラリのインポートが完了しました。
import pathlib
import pydicom
import matplotlib.pyplot as plt
📂 4. DICOMファイルの読み込み
まず、最初のDICOMファイルを読み込む方法を学びましょう。このタスクを実行するためには、pydicom
が提供するread_file
関数を使用します。まず、dicom_file
という変数を定義し、その後、pydicom
によって提供されるread_file
関数を呼び出します。つまり、pydicom.read_file(ファイル名)
という形式になります。おめでとうございます!これで最初のDICOMファイルの読み込みが完了しました。次はDICOMヘッダの抽出に進みましょう。
dicom_file = pydicom.read_file("sample.dcm")
🧾 5. DICOMヘッダの抽出
DICOMファイルからヘッダ情報を抽出するには、print
関数を使用します。dicom_file
を単純に出力するだけで、メーカーの情報、画像の形状などを含むヘッダ情報が表示されます。また、個々のエントリを抽出するには、ユニークな識別子を知る必要があります。たとえば、画像の行数を示す識別子は0028,0010
です。このエントリにアクセスするには、dicom_file[(0x0028, 0x0010)].value
というようにvalue
属性を使用します。また、より簡単な方法として、rows
属性に直接アクセスする方法もあります。たとえば、dicom_file.Rows
というようにアクセスできます。
print(dicom_file)
🖼️ 6. DICOMファイルから画像の抽出
次に、DICOMファイルから実際の画像を抽出する方法を学びましょう。まず、抽出した画像を格納するための変数CT
を定義します。その後、dicom_file.pixel_array
属性にアクセスすることで、画像を抽出できます。抽出した画像を視覚化するために、matplotlib
のplt.imshow
関数を使用します。また、カラーマップを変更することもお忘れなく。デフォルトのカラーマップでは、典型的なCT画像のイメージとは異なる結果が得られます。例えば、plt.imshow(CT, cmap='gray')
のようにカラーマップを指定すると、より良い結果が得られます。
CT = dicom_file.pixel_array
plt.imshow(CT, cmap='gray')
以上で、DICOMファイルから美しく見えるCT画像を抽出することができました。次は、3Dボリュームの処理に進みましょう。
📦 8. 3Dボリュームの処理
DICOMファイルを使用して3次元データを処理する方法について学びましょう。まず、すべてのDICOMファイルのパスを取得する必要があります。これを行うには、pathlib
モジュールのglob
関数を使用します。たとえば、指定したパターンに一致するディレクトリ内のすべてのファイルのパスを取得するには、path.glob('*.dcm')
のように書きます。そして、ファイルのパスをリストとして返します。リスト内のファイルは必ずしも順序付けられているわけではないため、ソートが必要です。これはPythonの組み込み関数であるsorted
関数を使用して行うことができます。ソートされたファイルリストを使用して、DICOMファイルから実際のデータを抽出し、リストに格納します。ここで3Dボリュームの一部のスライスを視覚化しましょう。
import pathlib
import pydicom
import matplotlib.pyplot as plt
# ヘッドMRIスキャンのパス
head_mri_path = pathlib.Path("path/to/head_mri")
# ファイルのパスを取得
file_paths = sorted(list(head_mri_path.glob("*.dcm")))
# ボリュームデータを格納するリストを作成
full_volume = []
# ファイルを読み込んでデータをリストに格納
for file_path in file_paths:
data = pydicom.read_file(str(file_path))
full_volume.append(data.pixel_array)
# いくつかのスライスを表示
fig, axs = plt.subplots(3, 3, figsize=(10, 10))
# スライスカウンターの初期化
slice_counter = 0
# スライスをプロット
for i in range(3):
for j in range(3):
axs[i, j].imshow(full_volume[slice_counter], cmap='gray')
slice_counter += 1
plt.show()
上記のコードを実行すると、ヘッドMRIスキャンの最初の9つのスライスが表示されます。素晴らしいですね!次は、手動でファイルを読み込み、ソートすることなく、DICOMファイルを自動的に処理する方法を学びましょう。
🧰 9. SimpleDICOMツールの使用
手動でファイルを読み込み、ソートすることなくDICOMファイルを処理するためには、SimpleDICOMツールを使用する方法があります。SimpleDICOMツールを使用すると、ディレクトリ内のすべてのDICOMファイルを自動的に検出し、読み込むことができます。完全なボリュームデータを取得するためには、以下の手順を実行する必要があります。
- ディレクトリ内のすべてのファイルのシリーズIDを取得します。
- シリーズIDに基づいて、特定のイメージIDを持つファイル名を取得します。
- イメージリーダーを定義し、前のステップで抽出したファイル名を渡します。
- イメージリーダーを実行して、目的の画像を取得します。
以下に、SimpleDICOMツールを使用してヘッドMRIスキャンを読み込む方法を示します。
import SimpleITK as sitk
# ヘッドMRIスキャンのパス
head_mri_path = "path/to/head_mri"
# シリーズIDを取得
series_ids = sitk.ImageSeriesReader.GetGDCMSeriesIDs(str(head_mri_path))
# ファイル名を取得
file_names = sitk.ImageSeriesReader.GetGDCMSeriesFileNames(str(head_mri_path), series_ids[0])
# イメージリーダーを定義
series_reader = sitk.ImageSeriesReader()
series_reader.SetFileNames(file_names)
# イメージデータを読み込み
head_mri = sitk.GetArrayFromImage(series_reader.Execute())
# データの形状を確認
print(head_mri.shape)
以上で、SimpleDICOMツールを使用してヘッドMRIスキャンを読み込むことができました。最後に、ダウンロードしたデータを処理する際に役立ついくつかのツールについて学びましょう。
🧰 11. ダウンロードしたデータを処理するためのツール
DICOMファイルを処理する際に役立ついくつかのツールがあります。これらのツールを使用すると、データの操作や視覚化が簡単になります。以下に、DICOMファイルを効果的に処理するためのツールのいくつかを紹介します。
pydicom
: DICOMファイルの読み込みやデータの抽出・変換を行うための非常に便利なライブラリです。
SimpleITK
: DICOMファイルの読み込みや3D画像処理に特化したライブラリです。
matplotlib
: データの可視化に使用されるパワフルなグラフィックスライブラリです。
これらのツールを上手く組み合わせることで、DICOMファイルの扱いに関するさまざまなタスクを容易に行うことができます。
これで、Pythonを使用してDICOMファイルを効果的に処理する方法を学びました。DICOMファイルの操作には一定の手間がかかりますが、上記で紹介したツールを使用することで、効率的に作業することができます。DICOMファイルの処理は医療画像解析や診断支援システムの開発において重要なスキルですので、ぜひ練習してみてください。
以上がDICOMファイルの処理方法についての紹介です。お疲れ様でした!
ハイライト
- Pythonを使用してDICOMファイルの扱い方を学びました。
pydicom
を使用してDICOMファイルを読み込む方法を学びました。
- DICOMデータから画像を抽出し、matplotlibを使用して可視化する方法を学びました。
- 3Dボリュームデータの処理方法について学びました。
SimpleDICOM
ツールを使用してDICOMファイルを自動的に処理する方法を学びました。
FAQ
Q: DICOMファイルを他のフォーマットに変換する方法はありますか?
A: はい、pydicom
ライブラリを使用してDICOMファイルを他のフォーマットに変換することができます。具体的な変換方法については、公式のドキュメントを参照してください。
Q: DICOMファイルの特定の属性を抽出する方法はありますか?
A: はい、pydicom
ライブラリを使用してDICOMファイルの特定の属性を抽出することができます。dicom_file.属性名
のようにしてアクセスすることができます。
Q: DICOMファイルを3Dボリュームデータとして表示する方法はありますか?
A: はい、matplotlib
を使用して3Dボリュームデータを表示することができます。matplotlib.pyplot.imshow
関数を使用してスライスを表示するか、matplotlib.pyplot.volshow
関数を使用して3Dボリュームを表示することができます。
Q: DICOMファイルのメタデータを確認する方法はありますか?
A: はい、pydicom
ライブラリを使用してDICOMファイルのメタデータを確認することができます。print(dicom_file)
とすると、メタデータが表示されます。
リソース