RX 5700 XDの冷却改善方法!サーマルパッドの効果を体感しよう
Table of Contents
- イントロダクション
- RX 5700 XD by Sapphire Pulse Edition
- 2.1 ヒート問題の背景
- 2.2 改善のための実験
- サファイアのサーマルパッド
- 3.1 バックプレートへのサーマルパッドの追加
- 3.2 Vramチップへのサーマルパッドの追加
- パフォーマンスの向上
- 4.1 サーマルパッドの効果
- 4.2 ファン速度の調整
- 4.3 オーバークロックの余地
- 4.4 バイオスの改造
- 他のAMDカードへの応用
- 結論とアドバイス
- 参考文献
イントロダクション
暗号通貨のマイニングをしている人にとって、グラフィックスカードの冷却は重要な課題です。特にAMDのカードは、高温になりやすく、パフォーマンスに悪影響を及ぼすことがあります。本記事では、RX 5700 XD by Sapphire Pulse Editionを例に挙げながら、サーマルパッドの交換による冷却改善方法を紹介します。効果的なサーマルパッドの使用方法やオーバークロックの余地についても解説します。また、他のAMDカードへの応用についても触れます。
RX 5700 XD by Sapphire Pulse Edition
2.1 ヒート問題の背景
本来、Sapphireのカードは優れた冷却性能を持っていますが、RX 5700 XDは一部の不利なポイントがあります。このカードは、PSUの真上に位置しており、熱の交換が起こっていました。特に、メモリは常に90℃以上になり、ファンを100%回転させていてもクールダウンすることがありませんでした。また、メモリはオーバークロックされておらず、後ほど説明するように望ましくない数値になっていました。
2.2 改善のための実験
過去の経験から、メモリチップにサーマルパッドを追加することで改善が見られることを知っていました。今回も同様に実験を行いました。まず、カードを分解し、ヒートシンクとサーマルパッドの間にさらに一枚のヒートシンクがあることを確認しました。次に、Vramチップに1mm厚のサーマルパッドを追加しました。前回の改善実験でサファイアが提供した情報に基づいて、適切なサイズにカットし、ヒートシンクに貼り付けました。また、新たなサーマルパッドを追加するために、古いサーマルパッドや熱伝導パストもクリーニングしました。最後に、良い結果が得られるように、適切な厚さのサーマルパッドを選びました。
サファイアのサーマルパッド
3.1 バックプレートへのサーマルパッドの追加
バックプレートにもサーマルパッドを追加することで、さらなる改善が期待できます。ただし、バックプレートには通気口があるため、一部のVramチップにはサーマルパッドを貼らないようにしました。サファイアの情報によると、使用されているサーマルパッドは1メートルケルビンあたり12ワットの熱を伝導する能力があるとのことです。
3.2 Vramチップへのサーマルパッドの追加
Vramチップには1mmのサーマルパッドを追加しました。サーマルパッドを適切なサイズにカットし、Vramチップに貼り付けることで、効果的な冷却が期待できます。この操作を行う際には、プラスチックの片側を取り除いてから、ヒートシンクに直接貼り付けることがおすすめです。全ての操作が完了したら、再びヒートシンクを組み立て、パストの塗り直しを行いました。
パフォーマンスの向上
4.1 サーマルパッドの効果
改善の効果を見るために、カードを元の状態で再テストしました。サーマルパッドを追加する前と比較して、温度は明らかに下がりました。ファンを80%回転させてもVramの温度は平均で84℃と安定しています。これにより、ファンの速度を下げることができ、より静かな動作が可能になりました。
4.2 ファン速度の調整
サーマルパッドの効果により、ファンの速度を調整する余地が生まれました。以前は常に100%で稼働させていたファンですが、今では80%でも安定して冷却できるようになりました。これにより、騒音の低減と電力の節約が可能になりました。
4.3 オーバークロックの余地
カードの温度が改善されたことで、オーバークロックの余地が生まれました。以前はメモリのクロックを上げることができませんでしたが、新たな限界を探ることができるようになりました。オーバークロックにより、さらなるパフォーマンス向上が期待できます。
4.4 バイオスの改造
さらなるパフォーマンス向上を目指す場合、バイオスの改造も検討する価値があります。バイオスの改造により、電力制限やクロック制限を解除し、パフォーマンスを最大限に引き出すことができます。ただし、バイオスの改造は慎重に行う必要があり、専門的な知識が必要です。
他のAMDカードへの応用
今回の改善方法は、RX 5700 XDに限らず、他のAMDのグラフィックスカードにも応用できます。特に、PSUの真上に位置するカードや高温になりやすいカードには効果的です。低予算で冷却性能を向上させたい場合には、サーマルパッドの追加が有効な方法です。
結論とアドバイス
Sapphireのグラフィックスカードは、優れた冷却性能を持っていますが、一部の改善が必要な場合もあります。特にPSUの真上に位置するカードは、熱交換の課題を抱えています。本記事で紹介したサーマルパッドの追加により、カードの冷却性能を向上させることができます。ファンの速度を調整することで、騒音を低減し、電力を節約することも可能です。また、オーバークロックやバイオスの改造により、さらなるパフォーマンス向上が期待できます。他のAMDのグラフィックスカードにも同様の改善方法を試してみる価値があります。
参考文献
ハイライト
- RX 5700 XD by Sapphire Pulse Editionの冷却性能を向上させる方法
- サーマルパッドの追加による効果的な冷却改善方法
- ファン速度の調整による騒音低減と電力節約
- オーバークロックとバイオス改造によるさらなるパフォーマンス向上
FAQ
Q: サーマルパッドの追加はどのように行うのですか?
A: カードを分解し、ヒートシンクとVramチップの間に適切なサイズのサーマルパッドを貼り付けます。
Q: サーマルパッドの効果はどれくらいですか?
A: サーマルパッドの追加により、カードの温度が平均で8℃ほど下がります。ファン速度の調整やオーバークロックが可能になり、パフォーマンスが向上します。
Q: サーマルパッドを追加することで保証が無効になりますか?
A: 一部のメーカーは改造が保証期間外になる場合がありますので、注意が必要です。サファイアの公式情報を確認し、自己責任で改造を行ってください。