顕微鏡画像の処理方法を学ぼう!
テーブル「顕微鏡と画像処理の基本」
- はじめに
- イメージの開き方
- カラーチャネルの分割
- グレースケールの変換
- カラーチャネルの合成
- ファイルの保存方法
- まとめ
- 更なる手法について
- 質問とコメント
- おわりに
「顕微鏡と画像処理の基本」
こんにちは、オーストラリアの癌研究財団がん生物学画像施設のジョン・グリフィンと申します。本日は、顕微鏡と画像処理についてのシリーズの第一回目をお届けします。私たちは、IMBのZeiss LSM 710共焦点レーザースキャニング顕微鏡で撮影した単一の平面3色画像を基に、基本的な画像処理方法を紹介していきます。ただし、この方法はグレースケール画像ならどんな画像でも同じように適用できます。
まず最初に、画像を開く方法ですが、まずは画像ファイルをドキュメント上のImageJアイコンにドラッグ&ドロップするか、ImageJを起動し、メニューから「ファイルを開く」を選択します。画像が開かれると、3つのカラーチャネルを含む画像が表示されます。マイトコンドリアの赤色チャネル、アクチンの緑色チャネル、核の青色チャネルがありますが、現時点ではすべてのチャネルを同時に表示することはできません。理想的には、それぞれの情報を重ねて表示して、関連性を確認したいと思います。
そのためには、画像を3つの構成要素に分割する必要があります。メニューから「画像」→「カラー」→「チャネルの分割」を選択すると、画像が3つのチャネルに分割されます。現在はカラーで表示されており、これはインデックスカラーと呼ばれるものです。実際には、グレースケール(白黒)の画像に変換したいので、選択した画像の一つを再度メニューの「画像タイプ」から「8ビット」に変更します。すると、元のインデックスカラー画像がグレースケール画像に変換されます。他の2つの画像に対しても同じ操作を行い、グレースケールの画像に変換します。
画像を保存するには、ショートカットキーの「Command + Shift + S(またはControl + Shift + S)」を使用することができます。ただし、ImageJではこの操作が画像にスムージングフィルタを適用してしまいます。安全のため、通常は「ファイル」メニューから「保存」または「名前を付けて保存」を選択します。保存する際には、適切なファイル名を付けることをお忘れなく。たとえば、青チャネルの場合は「blue」とします。デスクトップに保存しておきましょう。
同様に、他の2つのファイルも保存します。緑のチャネルは「green」、赤のチャネルは「red」とします。元の画像は保存済みのため、これらの画像を使って図を作成することができます。3つのチャネルを1つの画像に合成するには、再び「画像」メニューに戻り、「カラー」→「チャネルのマージ」を選択します。すると、「チャネルのマージ」ダイアログが表示されます。最初のチャネルに赤、次のチャネルに緑、さらに次のチャネルに青を選択するようにしましょう。その他のチャネルは利用しないため、チェックボックスを外しておきます。そして、「作成したコンポジットを選択」も外し、OKボタンをクリックします。これにより、基本的な3色の合成画像が表示されます。
最後に、この画像をTIFF形式で保存しましょう。一般的に私はショートカットキーの「Command + S」を使用して保存しますが、ImageJでは「ファイル」→「名前を付けて保存」を選択することがおすすめです。保存先はデスクトップとし、ファイル名は「composite」としましょう。
以上で完了です。顕微鏡で撮影した画像の処理方法について、少しでもお役に立てたら幸いです。次回は、カラーカメラで撮影された画像からカラーコンポジット画像を作成する方法についてご紹介いたします。IMBのOlympus BX51広視野蛍光顕微鏡のカメラなどを使用した画像についても、ご質問やコメントがありましたら、お気軽にお知らせください。また、今後のビデオについてのご意見やご提案もお待ちしております。ご視聴ありがとうございました。
ハイライト:
- 顕微鏡画像の基本的な処理方法を紹介
- カラーチャネルの分割とグレースケールへの変換
- 画像の合成と保存方法
FAQ:
Q: 他の画像形式で保存することはできますか?
A: はい、ImageJではTIFF形式以外にもJPEGやPNG形式などでも保存することができます。
Q: イメージの分割後、元のカラーチャネルの画像を再度合成できますか?
A: はい、元の画像を使用すれば何度でもカラーチャネルを合成することができます。
Q: 画像処理にImageJ以外のソフトウェアは利用できますか?
A: はい、ImageJは便利なツールですが、他の画像処理ソフトウェアでも同様の操作が行えます。
リソース: