Alienware m15 R5 Ryzen Editionのレビュー - TCC Offsetを使用しましょう!
目次:
- Alienware m15 R5 Ryzen Editionの概要
- デフォルト設定でのパフォーマンスと温度
- パフォーマンスの最適化方法
- Center Bench R23のテスト結果
- DaVinci Resolve 17のパフォーマンス
- ゲームの体験と温度管理
- BIOSの設定と性能向上
- Alienware m15 R5のデザインと重さ
- ディスプレイと映像品質
- キーボード、トラックパッド、スピーカー
- アップグレードオプションとバッテリー寿命
- Alienware m15 R5 Ryzen Editionの価格
- まとめ
Alienware m15 R5 Ryzen Editionのパフォーマンスと温度
Alienware m15 R5 Ryzen Editionは、最新のAlienwareシリーズの最新ノートブックで、Ryzen 9 5900 HXプロセッサとRTX 3070グラフィックスを搭載しています。デフォルトの設定では、CPUとGPUの温度が非常に高くなるため、パフォーマンスが制限される可能性があります。しかし、特定の設定を変更することで、パフォーマンスを最適化し、温度を制御することができます。
まず、デフォルト設定でのパフォーマンスですが、Alienware Command Centerのバランスファンプロファイルを使用して、Cinebench R23のベンチマークテストを実施しました。Ryzen 9 5900 HXは、他の同じチップを搭載した多くのノートブックと同様に、マルチコアで11,000以上、シングルコアで1400近くのスコアを達成しました。しかし、温度はデフォルト設定で100度にまで上昇しました。
次に、DaVinci Resolve 17のパフォーマンスです。m15 R5は、1080pのレンダリングをリアルタイムよりも速く処理することができました。また、4Kのレンダリングもほぼリアルタイムに近い速度で処理できました。ただし、温度は変わらず100度に制限されました。
さて、ゲームのパフォーマンスについてです。m15 R5は、1080pの165Hzディスプレイとの組み合わせで非常に楽しいゲーム体験を提供します。RTX 3070グラフィックスは、CS:GOやAPEXなどのeスポーツタイトルを簡単に実行できるほか、Shadow of the Tomb RaiderなどのAAAタイトルも問題なく実行できます。レイトレーシングのパフォーマンスも優れており、第1世代のRTXタイトルでは60フレーム/秒を超え、第2世代のRTXタイトルではDLSS 2.0を搭載して100フレーム/秒以上を実現できます。
しかし、温度は引き続き制限されており、Ryzen 9 5900 HXはデフォルト設定で100度に達します。一方、RTX 3070はほぼ問題なく動作します。
次に、温度管理のための設定変更方法について説明します。Alienwareのノートブックでは、BIOSに組み込まれた特定の機能である"TCC Offset"の値を調整することで、温度制限を変更することができます。デフォルトではこの値は0に設定されていますが、0から15までの任意の値を設定することができます。値を設定すると、CPUの最大動作温度が変わり、システムは設定された温度内で可能な限りのパフォーマンスを発揮します。たとえば、TCC Offsetの値を10に設定すると、Ryzen 9 5900 HXの最大動作温度は90度になります。
設定変更後のパフォーマンスについては、Cinebench R23のテスト結果が一部低下しましたが、温度管理は非常に良好で、90度に制限されました。また、DaVinci Resolveのパフォーマンスにもほとんど差がありませんでした。ゲームも以前と同様のフレームレートを期待することができます。
Alienware m15 R5 Ryzen Editionは、デザインや重さなどの面でも優れたノートブックです。ディスプレイは、1080pの165Hzパネルと1440pの240Hzパネルの2つのオプションがあります。キーボードやトラックパッド、スピーカーの品質も良好です。また、メモリスロットやSSDスロットのアップグレードオプションもあります。
しかし、Alienware製品の特徴でもある高価格が欠点と言えます。Ryzen 9 5900 HXとRTX 3070を搭載したモデルの価格は、約2,000ドルから始まります。ですが、他の類似の性能を持つ製品に比べると価格が高いです。必要に応じて他のゲーミングノートブックを検討することもおすすめです。
まとめると、Alienware m15 R5 Ryzen Editionは、パフォーマンスとデザインの両面で優れたノートブックです。設定変更により温度管理を改善できるため、高いパフォーマンスを求める方にはおすすめです。しかし、価格がやや高めであることを考慮して購入を検討してください。